釣りと資本主義 釣りから垣間見る「お金の話」

釣りと資本主義 釣りから垣間見る「お金の話」

釣りという行為は「人間が道具を使用して魚を釣り上げる」という行為に他なりません。

人間が釣りをすることができるのは、自然環境の中に魚が存在するからです。当たり前かもしれませんが、自然が生み出した川や池、海に釣りのターゲットとなる魚が存在し生きているからです。

今回は、私が釣りをしていて気づいた現代の社会経済について思うことをシェアしたいと思います。

資本主義社会を考える上での手がかりになるかもしれません。

釣りから考える強い者が勝つ世界

フィッシュイーター(肉食魚)は水中の覇者

人間は一人一人、違う性格、違う価値観、違う考え方をしています。唯一、決定的な違いがあるのは資産の差ではないでしょうか。

お金を持つ人と持たない人では大きな差があり、人生の中で享受できる機会/時間/サービス/モノに差ができます。

似ていることは魚の世界でも当てはまります。魚の種類の中でも肉食魚と呼ばれる魚は小魚などを捕食することで生きています。

身近な魚はブラックバスでしょう。

ルアーフィッシングの代表的な魚です。釣り人に大人気なターゲットでメジャーな釣り対象魚です。

ブラックバスは淡水域に生息する魚です。ブラックバスが生息する環境において、ブラックバスより強い魚・肉食な魚は少なく水中の環境において絶対的な存在にいます。

何を持って強いかは、環境や状況によって変わりますがこの場合の「適者生存」は強く、肉食な魚が最後まで生き残ることができます。

肉食魚に捕食されてしまう小魚は生存率の観点から考えると弱い存在です。強い魚が弱い魚の上に立つ構図が確かにそこにあり、人間の社会にも当てはめることができるのではないでしょうか?

大きい魚/難しい魚を釣りたければ、強い武器が必要になる

釣りをするには道具が必要です。

一般的に大きな魚、難しい魚を釣るにはそれ相応の釣り道具が必要になります。

例えば小川にいる小魚を釣るのに必要な釣り道具は何でしょうか?

・延べ竿
・釣り糸
・ウキ
・オモリ
・釣り針
・バケツ
・エサ

小魚用の釣り道具を揃えるのに必要な費用は2000円〜5000円もあれば揃えることができます

一方、世界中の釣り好きから注目される海の巨大魚 ロウニンアジを釣るための道具と費用はどのようなものでしょうか。

・高価で専用のロッド(釣竿)
・高価で専用のリール
・ロウニンアジ用のルアー
・太くて丈夫な釣り糸
・釣り糸の先につけるリーダーと呼ばれる別の釣り糸
・頑丈な釣り針
・沖合に出て釣りをする場合、船代

ざっと書き出しただけでも、相当なお金がかかってしまいます。これだけの釣り道具を用意して本格的に始めるには15万程度からの費用がかかるでしょう。(一般論での計算になります)

より大きな魚や、難しい魚を釣るためには難易度に応じて費用も高くつきます。

多くの費用をかけられる人が釣りたい魚を釣りあげることができます。

自然に内包している資本主義社会

経済は人間の自然

・自然に似ている経済活動

経済の流れを作っているのはお金です。ジャングルやアフリカに住む一部の部族の人を除いて、多くの世界中の人々は価値の交換物としてお金を使用しています。

お金とは世界中に溢れているモノやサービスの価値を交換する媒介物として人類が共通の認識を持っています。しかし、元々は価値を交換する存在が資本主義の構造が進むにつれ「お金の概念」が大きく変わっていきましました。

始まりは18世紀 ヨーロッパで起きた産業革命。この時代のヨーロッパでは資本を持つ人々が工業製品の生産システムを作り上げ従業員を雇用することで利潤の追求をしましました。

現代資本主義の起源はこのあたりにあるのではないかと考えています。

資本を持つ一部のお金持ちが、その圧倒的な資産を資本に投下することでより大きなリターンを得ることができる構図ができ上がりましました。

時代が進展し今の私たちは主に二つの経済圏を生きていることになります。

一つは、労働し普段の生活で消費する食べ物、車、ガソリン代などにお金を消費することで経済が回る費経済を指します。もう一つは、金融経済と呼ばれ株や不動産など金融資産で配当金を受けたり、譲渡益(キャピタルゲイン)を得ることでお金が回る経済です。

多くの人は労働し、お金を消費することが当たり前な事実と認識しているため配当収入や株だけで食べている人がいるという事実を信じ難いかもしれません。

ですが、実際のところは金融資産で食べている人こそお金をたくさん持ち、時間にも余裕があり自由な存在でいることは明らかな事実です。

現代における経済の実態は、自然、つまり魚の世界で見られる弱肉強食の関係に極めて似ていると言えるでしょう。

魚:肉食魚>小魚

人間の経済:資産を持つ人(資産家)>資産を持たざる人(労働者)

富める者は富み、貧しき者はますます貧しくなる実態

今日の経済活動の結果、富を持つものと持たざるものの差がどんどん拡大しています。

世界の8人が、36億人分の資産を持っている。

この事実をご存知でしょうか?

資本主義社会の頂点に君臨する大富豪が世界36億人分の資産を保有しています。

経済は人間が生み出した価値交換の大きな流動体であり富の均衡が一方に偏る構図になっています。そして、このことは自然界にも当てはまり強い動物や環境に適応できる生物が優位なステータスを持つことができます。

自然界で見られるように強い者が弱い者の上に立つ構造は変わず今後はさらにこの流れが加速していくと想定されます。

適者生存の考え方

このような経済の仕組みの中で個人が生き残るためにはどうしたらいいのでしょうか?

私は適者生存的な考えを持ち、自助努力をする必要があるのではないかと考えます。

適者生存

生物進化論の用語で、生存競争において環境に最も適したものが生き残る機会を保障されること。

環境に適する者が生き残れるという意味合いですが、ここまで堅苦しいイメージは持つ必要はないと思います。

ただ、適者生存の考えで資本主義と向き合うことはこれからの未来を生きる人にとって必要なことですしょうね。

私は積極的に今の資本主義社会の状況を把握し自分ができることを精一杯やっていこうと思います。

皆さんの自助努力プランはいかがでしょうか?