欲望の資本主義は現代社会を知るための最良の書
- 投稿日:2018.11.14 /更新日:2018.11.14
- 20代の学び
NHKで紹介された欲望の資本主義。
現代の資本主義を稀代の経済学者トマス・セドラチェク氏やゴールドマンサックス出身のベンチャーキャピタリストであるスコットスタンフォードなどを招き、様々なアプローチで考察しています。
資本主義は世界中で、そして国単位で歯車が狂い始めています。
例えば日銀による財政出動は出口が見えず、自ら国債を抱え込むことで遂にGDP超えの総資産を保有することに至りました。
この本の内容は、資本主義に懐疑的な視点を持つ経済学者、そしてリターンを第一に考える投資家の意見を聞くことで資本主義の本質に迫ります。
これらの対話から現代の資本主義が行き着く先を、数値だけでなくバックグランドである歴史や思想、哲学に触れることで多面的に分析を試みようとします。
私はこの本を読んだ感想をinstgramに以下のように掲載しました。
経済学、哲学、宗教、テクノロジー、文化人類学…
近代科学的な数値分析で経済を洞察するのではなく、合理性だけでは説明のつかない深層的な経済の本質をアカデミックな視座で迫る。
アダムスミスの神の見えざる手を否定し、成長を前提とした資本主義を痛烈に批判する奇才な経済学者トーマスセドラチェク。
一方でテクノロジーを宗教のように過信するvcのスコットスタンフォード。
多様なアプローチで資本主義と対話する。
一言で所感を述べるなら「資本主義は有効性がある、しかし完璧ではない。」 資本主義、共産主義、社会主義をハイブリッドさせた資本共産主義、それとも全く新しい社会モデルが必要か。
個人的には成長を止めるべき資本主義とデジタルテクノロジーの発展は、人類の進化にまで及ぶと。
考えても切りない壮大なテーマです。
サマリーのようにまとめましたが、私たちが生きる社会の最前線を理解したい人におすすめな本です。
詳しい内容は本を読んでみてのお楽しみですが富の格差、仕事、労働とは何か?
仕事が無くなったら自分はどうするのか?
これらに興味のある人には一読の価値があるでしょう。
21歳である私ですが早くから金融や資本主義のシステムを深く学ぶ機会があるのは良かったと思っています。
分断する社会で生きる私たち、資本主義の行き着く先はどうなるのでしょうか。
気になりますね、。
追記:第二版も発行されています。
続編として欲望の資本主義2が発行されています。
私はまだ読んでいませんが、1を読んだ私としては気になりますね!
1997年生まれ。24歳。
「若者がグローバルな社会で生き抜くために」をモットーに記事を書いています。趣味である釣りに関する記事も多数執筆。
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